活動報告

「新技術を導入しやすい風土づくり」広報戦略2030インタビュー

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広報戦略2030~新技術を導入しやすい風土づくり~

はじめに
協会の広報委員会の活動である「広報戦略2030 プロジェクト(第2 期生)」では、“私達の欲しい2030 年”=
“家族が誇れる地質調査業”と定義し、私達の欲しい2030 年に向けた活動をスタートしている。家族が誇れる地質調査業にしていくための1 つとの手段として、近年急速に推進されているDX(デジタルトランスフォーメーション)による労働環境の改善、イメージアップ等が挙げられる。しかし、実際に新技術の導入はごく一部に限られている現状がある。そこで本活動では、新技術を導入しやすい風土をつくること、新技術の導入による業界全体のイメージアップを目的とした活動を実施している。
今回は、労働環境の改善に向けて実際に新たな試みを実施されているハイテック株式会社の宮田氏と岩田氏に、社内で取り組んでいる内容と、業界内への新技術導入への想いを伺った。

―――――現在導入されている新技術について、教えてください。
(岩田氏)LINEWORKS で社員の勤怠管理、業務の進捗状況の把握、緊急時の安否確認を行っています。

―――――どのような経緯で導入することになったのでしょか。
(岩田氏)現在、弊社には60 数名の社員が在籍しています。その内の7〜8割程度の社員が現場や出張先などの社外で仕事をしている状況です。そういった状況の中で、社外の人が”どこで” “なにを”しているのかの情報共有を分かりやすくするために導入しました。
これまでは、少人数間での情報共有はありましたが、全体に一括で情報共有できるようなツールとしてLINEWORKS を導入しています。

―――――情報共有するためのツールは、いくつかあるかと思いますが、LINEWORKS を導入した決め手などはあったのでしょうか。
(岩田氏)最初は、別のツールを利用していましたが、そちらではグループ分けが出来ないことが難点でした。
そこで、グループ分けが出来て、低コストで利用可能なLINEWORKS を選定しました。
(宮田氏)また、位置情報が共有できることが大きいですね。弊社では、作業の開始時と終業時に位置情報を共有していますが、管理者の立場からすると、そのタイミングで社員の居場所や、無事に作業が終了したことが把握でき、安全管理の側面からも助かっています。

―――――実際にどのように利用されているのか詳細に教えていただけますでしょうか。
(岩田氏)作業の始業時と終業時の連絡と位置情報の共有、終業時には作業の進捗状況を報告しています。これにより現場の進捗状況も全体で共有することが出来ています。また、残業・休日出勤の際もLINEWORKS で報告することで、勤怠管理にも役立てています。

―――――作業の進捗状況が一目で見られるようになっているのでしょうか。
(岩田氏)LINEWORKS では、他のソフトと連携できないため、進捗状況の整理は別で行う必要があります。弊社では、ボーリングの進捗管理をLINEWORKS の情報を基にExcel に入力して整理しています。

 


(左:ハイテック株式会社 宮田氏、中央:同 岩田氏、右:広報戦略2030 プロジェクトメンバー 田中)

―――――実際に導入しての感想や、導入前後の変化などを現場目線、管理者目線でそれぞれ教えていただけませんでしょうか。
(岩田氏)現場の立場としては、進捗状況の共有化のおかげで、今後の工程計画がやりやすくなりました。また、ボーリング班同士で進捗状況を共有することで、競争意識というか、現場意識の高めあいのような効果が期待できるのがいいことだと思います。
(宮田氏)管理する立場としては、やはり安全管理する上で、終業時の情報共有はかなり大きいです。導入前までは、電話で終業報告を行っていましたが、どうしても報告漏れなどがあり悩みの種でした。LINEWORKS での終業報告をするようになってからは、他の人の報告が見えるようになったこともあり報告漏れがかなり減りました。これにより、安否確認も容易になったことが一番大きいですね。

―――――逆に実際に導入してのデメリットや課題はありますか。
(宮田氏)管理する側からするとあまりないです。ただ、LINEWORKS はだれが既読していて、だれが既読していないかまで分かってしまうので、管理される側からすると、そこまで管理されなければならないのかという意見はあります。
(岩田氏)先程お話しした通り、LINEWORKS が他のソフトと連携できないので、勤怠管理や進捗管理を別途Excel 等に入力することが二度手間になってしまっていることがデメリットですかね。

―――――確かに一括で管理できるようなものがあればいいですよね。
(宮田氏)そうですね。現状LINEWORKS と社内システムの両方で、勤怠情報の入力をしていますが、2 つの間で出退勤の時間がずれていることがあります。こうなるとどっちが正しいのか分からなくなるので、LINEWORKS が他のシステムと連携すればいいなと思います。

―――――続いて今後導入を検討している新技術についても、伺ってよろしいでしょうか。
(岩田氏)弊社では、モノレール架設が困難な現場で軽量型のボーリングマシンを使用しています。これは分解すると1 つの部品の重量が20 ㎏未満になるので、通常は人肩運搬で搬入しています。今回、軽量型ボーリングマシンの新たな搬入方法として、運搬用ドローンの導入を検討しています。ただ、直近の現場では諸条件が見合わず実際の現場での利用は見送りました。運搬用ドローンの導入は、コスト面や飛行許可等の申請面、操縦関係などについて、不安があるため、まずはドローンが得意な協力会社への依頼から始めたいと思って
います。

 

 

―――――コスト面や許可申請面など不安があるとのことですが、どのような効果に期待して導入を検討されているのでしょうか。
(岩田氏)人肩運搬がなくなることによる人件費の削減、搬入の時間の短縮などが期待できると思っています。加えて、人肩運搬の際は、獣道のようなルートを通ることが多かったのですが、その必要もなくなるため安全面でも期待できます。

―――――今後新技術を導入していくことにより、地質調査業の可能性は広がっていくと思いますか。
(岩田氏)ドローン運搬が導入されることで、地質調査業のイメージの3K の部分が少しでも変わればと思っています。3K のイメージが強かった建設業では、ドローンや建設機器の遠隔操作化など新技術を導入することで、イメージが変わってきていると思います。地質調査業も同様に新技術の導入により良いイメージに変えることで、若い人達も入りやすい業界という認識に繋がるのではと思っています。
(宮田氏)業界内に若い人が減っていて、高齢化が進んでいるという課題がある中で、いかに若い人に興味を示してもらうかを考えた時に、従来通りのやり方ではなく、より働きやすい環境を整えてあげることが重要だと思っています。そのために、ドローンやAI、パワードスーツのような新技術が実用化された時に、スムーズに現場で採用されるようになればいいと思っています。また、新技術の導入は若い人だけではなく、ベテランの方々への負担軽減にも繋がると思っています。その結果、若者とベテランがうまく融合し、技術が継承してけるような風土が出来ればいいと思っています。

 

 

―――――LINEWORKS の導入にあたっても色々な障害があったかと思いますが、そのような新技術を導入しやすい風土・環境づくりをしていくうえで、重要なだと思うことがあれば教えてください。
(岩田氏)新技術の導入に際して、多少のデメリットがあるにしても、得られるメリットをしっかりと理解してもらうことで、導入のハードルは下がるのではと思います。
(宮田氏)今回のようなインタビューがきっかけで、弊社の取り組みを紹介することにより、業界内でLINEWORKS を導入していたり、運搬用ドローンの導入を検討している企業があることを知って頂けたと思います。同様に、色々な企業の取り組みが業界内で情報発信されるようになることで、業界全体で新技術を導入しやすい風土を作っていくことに繋がるのではと思っています。

―――――まず、横のつながりというか他社がどのような取り組みを行っているかを知る機会を知る機会が重要ということですね。例えば、今後意見交換会等が実施されれば、業界全体としてアップデートに繋がるのでしょうね。

最後に
今回は、ご協力いただいたハイテック株式会社の取り組みを紹介させていただいた。LINEWORKS の導入や運搬用ドローンの導入(検討中)等により従来の仕事の仕方からアップデートしていくことで、作業の効率化だけでなく、安全管理の面でも効果を発揮していることが印象的であった。また、最後に宮田氏からもお話しがあったように、業界内の横のつながりが、業界全体に新技術を導入しやすい風土を形成していくために有効であると感じた。今後、業界内での意見交換等の活動を実施し、横のつながりをより強固なものにしていければと思う。

(文責:広報戦略2030 菊地 佑)

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